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お知らせ

牛の暑さ対策  佐世保・ 佐々家畜診療所 獣医師 和田利海

2016.06.10

技術情報

梅雨があけると、暑い夏がやってきます。年々暑さが増しているようで、人も大変ですが牛はもっと大変です。牛は暑さに弱いので、この時期の暑さ対策は大変重要です。
 県北地域でも、ここ数年7月〜9月にかけ毎年熱射病、熱中症関連で十数頭の牛が死亡し、それ以上の牛が体調を崩し病気になっています。

 そうならない為にも、今のうちから牛達が快適に夏を過ごせるよう、対策をとっておきましょう。暑さ対策は、大まかに飼育環境の改善と、飼養管理の改善があります。
[飼育環境の改善]
◆直射日光を遮るために、遮光ネットや、よしずなどを利用。特に西日が当たる場所では、いつまでも牛の体温が下がりません。また牛舎屋根への散水は、牛舎内や周囲の温度を下げる効果があります。
◆密飼をさけ、送風機等を設置し風通しを良くしましょう。牛舎内の換気が悪いと、高温でアンモニアが充満しやすく、肺炎の原因にもなります。
[飼養管理の改善]
◆飼槽に残った飼料は痛みやすいので、こまめに清掃しましょう。また飲水量が増えるので、いつでも水を飲めるようにしておく必要があります。
◆暑さの為呼吸の回数が増え、体力を消耗します。また発汗などにより、ミネラルやビタミンも消耗しがちです。病気の予防のためにも、ビタミン剤や強肝剤、整腸剤を添加するのも効果的です(獣医師に相談してみましょう)

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